2015年11月23日月曜日

企業の方もハッとする感性 - 商品開発プロジェクト

先日の商品開発プロジェクトの中で、企業の方とお話させていただいた時の生徒の反応を見て、このプロジェクトは双方にとってとても貴重な機会だと感じたことがありました。



先日の商品開発会議の中で、企業の方から「こんなパッケージ・柄になります」と商品の見本を見せていただいた生徒たち。

「何か質問ありますか?」との問いかけに、ある生徒が



「あの、私たちが柄の名前を考えるときには、"わぁ素敵!って思ってもらえるような、そこらへんにありふれている名前じゃないもの"を考えなさいと言われたのに、今回のサンプルに書いてある名前は普通だと思います。どうしてですか?」

と手をあげて話したのです。私はこの生徒の発言を聞いたときに、素晴らしい感性だと思いました。

実際、柄の名前を考えるときには"ありきたりの名前でなく、素敵な名前を考えるように"(本校のランチスペースに飾ってある「500色の色えんぴつ」なども参考に、と私自身が生徒に伝えたのですが・・・)"と言われた生徒たちは、いろいろ悩んで名前を考えてきました。

ですが、商品のサンプルとして見せていただいたものには、大変シンプルな名前がつけられていた・・・そこで、生徒は「それでは素敵とは思ってもらえない」と感じたようです。

確かに言われてみると、その通りでした。ですが、素敵な名前を考えて、と言ったはずの私でさえもその部分は見過ごしていました。生徒が真剣に「(自分が)お客さんだったらどう感じるか」を考えたうえでの発言だったのだと思います。本当に素晴らしいと思いました。

企業の方は

「どうしてもお店の店頭や配送センターの人などは、パッと見聞きして分かりやすいものにしたほうが効率的だから、そうしてしまっているんですけれど・・・たしかにそうですね。ちょっと再考します。」

とのこと。

大人は「大人の事情」で、まぁ仕方が無いかと妥協してしまいがちな点でも、生徒は純粋にお客さんとしての視点で物を見て、疑問をぶつける。このシーンを見ていて、こうした企業との機会は、やはり双方にとって意義深いものだと強く感じました。

大人と高校生が真剣に向き合って、どのような商品を創りあげることができるのか、これからがますます楽しみなひとときでした。