2008年4月29日火曜日

卒業してからふと帰りたくなる学校

高木学園の事務局にいると、毎日最低1-2人は学校を訪れる卒業生にお会いします。

「卒業生のxxですが、●●先生いらっしゃいますか?」

初めは、「たまにそういう卒業生もいるのかな~?」などと思っていました。しかし、3週間が過ぎた今、毎日毎日卒業生が来校するのに、驚きと感動を感じています。

卒業してからふと帰りたくなる学校- であるには理由があると思います。その最大の理由は、先生たちにあると思うのです。

"困ったときに、卒業生がふと相談したくなるような先生"
"何か人生のイベントがあった時に、ふと報告に行きたいなと思わせてしまう先生"
高木学園にはそんな先生方がたくさんいるから、毎日毎日卒業生が学校を訪れるのだと思います。

私自身を振り返ってみると、卒業した高校(高木学園ではありません)には卒業後一度も行ったことがありません。それは残念ながら在学中の経験が楽しくなかったことに加え、ふと話したくなる先生がいなかったからです。そして、人生はどんどん次のステージに移ってゆき、もっと"ふと話したくなるような先生"に次のステージでたくさん出会いました。だから、卒業した高校のそばまで行くことはあっても、学校を訪れたことはありません。

そう考えてみると、こんなにも母校を愛してくれる卒業生と、そんな彼女たちを惹きつけている先生方は高木学園にとって大きな貴重な財産なのだと心から思います。

2008年4月28日月曜日

創立100周年宣伝部長

高木学園は今年9月に、創立100周年を迎えます。

そこでひとり一人がその「宣伝部長であるように」、学校としてはみんなに「創立100周年宣伝部長」になってもらうことにしました。

本日の全校朝礼では、「創立100周年宣伝部」の一員として、私から全校生徒のみなさんに

"みなさんひとり一人が"宣伝部長"なので、今日からこのバッチをつけて歩いてくださいね!"

とお願いしました。(ちなみに写真は、その話をした際に使用したタスキです)

もしこのバッチ(タスキの脇についている丸いバッチです)をつけた生徒さんを見かけたら、

「宣伝部長さん、がんばって!」

と一声かけてあげてください。


ペットボトルのキャップ - 続報

先日レポートした、ペットボトルのキャップで世界を救う!ですが、その仕組みについて、先生よりより詳しくお話をうかがうことができました。


ペットボトルのフタは、収集された後、↓のような壁材に加工されるそうです。
その壁材を販売した収益で、途上国の子供たちにためのワクチンが購入されるという仕組みだそうです。



















ゴミとして捨てられてしまうものが再利用され、さらにはそれが途上国の人たちを助けられるという夢のようなプロジェクト。学校でもがんばってこの取り組みを進めていきたいとの思いをますます強くしました。

2008年4月25日金曜日

ペットボトルのキャップで世界を救おう!

校内を歩いていると、なにやらカラフルなプラスチックの山が・・・
何だろう、と思って近寄ってみて、こんなものがあることを発見しました。



















近づいてよく読んでみてびっくり!
ペットボトルのキャップを集めるだけで、途上国の人たちのワクチンが購入できるというのです!
これまで何気なくミネラルウォーターやお茶などを飲んでいて、ペットボトルはペット用のゴミに当たり前のように出していましたが、こんな小さな一歩から世界の恵まれない人が救えるとは。

キャップ800個でBCGワクチン5-6本分になるということなので、毎日の積み重ねがものを言いますが、ぜひこの動きをもっともっと大きなものにしていきたいと思います。

2008年4月23日水曜日

あいさつができます!

高木学園に来てから、日々感動していることがあります。それは、

みんな元気に挨拶してくれる

ということです。まだはっきりと誰か知らない(であろう)私に対しても、どの生徒さんも

「こんにちは!」
「さようなら!」

と、それはみんな元気にあいさつしてくれるのです。

今では、そんな高校生(に限らず、一般的にも)は珍しくなってしまっているので、初めの数日はもう驚きと感動の連続でした。

いつのころから、大人はお互いにあいさつしなくなってしまったのでしょうか?日本人は礼儀正しい国民と言われているのに、いつの間にかあいさつし合うことを忘れかけてしまっているように感じます。でもあいさつがきちんとできること、これだけで人として大切なことが身についていると思うのです。

今日も

「こんにちは!」
「さようなら!」

と生徒さんとあいさつしあうたびに、心も明るく・楽しく・元気になってきます。

2008年4月21日月曜日

できないことはない

今日は、高校3年生を対象とした朝礼が開かれました。

そこでの校長先生の一言。

「高木学園の創立者・高木君先生は、いつもこう言っていたそうです。


『何かをするとき、"できない"ということはない。
そう言う人は、"しない"だけ。
自分が本当に"やろう"と思えば、できないことなんてないはずなのです。』」


100年以上も前に(=女性が社会で活躍する場が非常に限られていた時代に)おカネもコネも何もないゼロから学校を自分で創った、当校の創立者の言葉には、やはり重みがあります。
そんな時代に生きた人が、「できないことはない」と言うのです。

100年後。当時とは驚くほど便利で、さまざまな機会に恵まれている時代に生きているはずの私ですが、ついつい「だってxxxだからできない」と思ったり言ったりしてしまいがちです。でも、全ては自分の心構え次第なんだな、と改めて気づかされました。

何に対しても"やろう!"と前に出て行く、そして"絶対できる"とあきらめない毎日を過ごして行きたいと思います。

100周年の毎日。ワクワク・ドキドキするようなプロジェクトをたくさん"やろう!"と思います。

2008年4月17日木曜日

ともに100歳です

高木学園はJR横浜線・東急東横線の菊名駅に所在しています。

当校は今年の9月に創立100周年を迎えますが、なんと最寄り駅を通るJR横浜線もこの9月に100歳になります!

昨日たまたま菊名駅の方とお話していて、そんな偶然もあるもんだなぁと感心・感動してしまいました。

ともに100歳。次の100年にもっともっと駅も学校も発展しているように、何か一緒にお祝いをできればいいなと思っています。

本格的な調理実習

校内を歩いていると、なにやらとてもおいしそうなかおりが。足が自然とその方向に動きだしました。

キッチンスタジオをのぞいてみると、家庭科の調理実習中でした。
本日のメニューは

* キャロット(にんじん)ベーグル
* くるみのベーグル
* パンプキン(かぼちゃ)のスープ



ベーグルは2時間程度オーブンで焼き、パンプキン(かぼちゃ)も2時間くらい煮込んだ本格的なメニューです。「美味しそう~!」と思っていると、生徒さんからも先生からも

「試食しませんか?」

といっていただき、誘惑にあっさりと負けて、ほっかほかの作りたてベーグルを試食させていただきました!オーブンから出てきたばかりで、もっちもち、最高においしいベーグルを食べて幸せな気分に。

ひとつひとつ心をこめてお料理することの楽しさ・豊かさを、毎週このような形で生徒さんが感じられる(調理実習は毎週1回行われるそうです)というのは素晴らしいことだな、と作りたてのベーグルをいただきつつ実感しました。

世の中で大活躍の高木学園卒業生

昨晩から今朝にかけて、下記のようなニュースが飛び込んできました。


"人材派遣のテンプスタッフとピープルスタッフが経営統合

 人材派遣大手のテンプスタッフと同中堅のピープルスタッフは17日、10月1日付で経営統合すると発表した。共同持ち株会社「テンプホールディングス」を設立し、両社が傘下に入る。人材派遣業界では、経営効率の向上と規模の拡大を目指して合従連衡が相次いでおり、両社は経営資源を融合することで地域密着型のサービスを強めることで、業界での地位確保を狙う。

 テンプとピープルのそれぞれの株式1株に対して、共同持ち株会社の株式100株を割り当てる。共同持ち株会社の社長にはテンプの篠原欣子社長が、副社長にはピープルの日比野三吉彦社長が就く。統合に伴い両社は9月25日付で上場廃止となり、共同持ち株会社を新たに上場させる計画。

 テンプスタッフは業界の老舗。2007年3月期の売上高は2289億円でスタッフサービス(東京・千代田)、パソナグループに次いで3位。名古屋地区で強固な地盤を持つピープルと統合することで、売上高でパソナを上回り業界2位となることが確実となる。(日経ネットより)"


このテンプスタッフ篠原欣子社長は、実は当校・高木学園女子高等学校の卒業生です。篠原さんは、創立者・高木君先生より直接教えを受けた世代。70歳を超えられた現在も、ビジネスの第一線で大活躍されています。

篠原さんは、まだ日本に「人材派遣」というコンセプトがまったく存在しなかった時代に、海外で見たこのビジネスを日本でも成功させようと、ご自分の力でテンプスタッフの前進となる会社を起業されました。以来、現在の姿にまでテンプスタッフを育てあげたバイタリティあふれる起業家であり企業家の篠原さんは、まさに当校の創立者の理念

「信頼し得る婦人 実際に役立つ婦人」
(実際に世の中で信頼される女性、世の中で役に立つ女性)

を体現された方といえるでしょう。

こんな素晴らしい先輩がいらっしゃるということは、学校の大きな財産であり、現在この学校に学ぶ後輩たちだけでなく、そこで働く私にとっても大いに励みになるのです。

夢の生まれる校舎

高木学園では、2008年9月の創立100周年に向かって、新校舎の建設が進められています。

女子高校生が楽しく毎日を過ごせるように、やさしさ・楽しさ・繊細さを細部に至るまで表現した校舎の完成をめざしています。

2006年には教室棟(第一期)、2007年には教室棟(第二期)が完成し、2008年の5月末にはいよいよ新講堂・体育館棟が完成します。

一日の大半を過ごす場所だからこそ、楽しいときを刻める場所、夢の生まれる校舎であるようにと建築家・デザイナー・建設会社の方々が寝る間も惜しんで校舎を作ってくださいました。

そんなワクワクするような校舎で、ドキドキするような出会いや出来事が生まれてくればいいなと思います。

(新講堂・体育館棟の完成の模様についても順次ご紹介していきたいと思います。)



←学校内にあるステンドグラス。1) 100周年の「100」という数字、2)横浜の海、そして3)この場所から飛び立っていく生徒ひとりひとりを鳥に見立て、それらの要素を色とデザインとで表現しました。




←ランチスペース。この場所で生徒はお弁当を食べたり、友達とおしゃべりしたりします。



←こちらもランチスペース。マガジンラックには、当校卒業生のテンプスタッフ株式会社代表取締役 篠原欣子さんの著書や、各学科(普通科、商業科、家庭科、情報処理科)の生徒が興味を持っている「時事問題を扱った雑誌」や「フードコーディネートの雑誌」などが常時展示されています。



←学校の内部には、生徒の「芸術作品」を展示するこんな場所も。素晴らしい作品ばかりです!

2008年4月16日水曜日

100年の歴史

9月に創立100周年を迎える今年、学校ではさまざまなお祝いの企画を準備しています。

そんな中、現在私は

「100周年記念誌」の刊行

のお手伝いをしています。これまで担当してくださっている先生方と打合せをしてみると、実に面白い様々なことが分かってくるのです。

高木学園の創立者・高木君先生(私の曾祖母にあたるのですが)は、100年以上も前に、福沢諭吉先生の講演会を聞いて

「これからは女性も学問を身につけて、世の中に役に立つ女性になる必要がある」

と思い立ち、学校をスタートさせました。

こののち

- 創立者が、毎日の「出席簿」のようなものを生徒さんに渡して、そこに細かくアドバイスなどを記していた様子
- 第二次世界大戦の時期(「学校が学校であり得なかった時期」)に、当時の生徒さんがさまざまな場所で学徒動員として社会を支えていた様子

など、これまでには分かっていなかった「1世紀」の間に、学校および学校を取り巻く社会にどのようなことが起こっていたかということが分かってくるのです。

そんな時代をくぐりぬけて、今もなおその創立者の想いが教育の場として生き続けている・・・その歴史の重さに、驚きと感動を感じます。

この100年から、さらに次の100年がどう発展していくのか、大変楽しみな時点にいま、学校と私は直面しています。

夢のそだつ場所から

学校とは、夢のそだつ場所、若い可能性が羽ばたく場所です。

つい数週間前まではビジネススクールの学生だった私自身が、この4月から学校での仕事に携わることになりました。

私の曾祖母が100年前(1908年)に創立した、"学校法人 高木学園"で、私はその創立100周年にあたる2008年から、幼稚園生・高校生がワクワク・ドキドキする毎日を過ごすお手伝いをしていきます。

これまで自動車会社・化粧品会社で「製品」を育てる仕事をしてきましたが、これからは「未来を担う若い人の夢」「人生」を育てる仕事に携わります。

この日記では、そんな私が見た、学園での日々をつづっていきたいと思います。