2011年5月17日火曜日

手紙のちから

先日、ノートプロジェクトの生徒たちと話していたときに

「次回までに、私たちの開発したノートを被災地支援のために役立てたいと(とある団体に)伝えるための手紙を書いてきて下さい」

という宿題を出しました。その後、ある生徒からたびたび

「先生~、私、友達に書く手紙なら普通に書いているけれど、大人の人にどういう風に手紙を書けばよいかが分かりません!」

という声を聞きました。そこで、今日は生徒に(私がたまたま持っていた)『和のノート』という本の中から手紙の書き方のページをコピーして渡しました。(この本、手紙の書き方だけではなくて、たとえばふろしきの包み方、お茶のいただき方など、日本人女性として知っておきたい作法などが可愛いイラストとともに紹介されている素敵な本です。モジュール学習の教室本棚に入れておきましたので、興味のある人は勉強の合間にでもぜひ見てみてください。)

生徒はそのコピーを見て、

「先生~!私のために持ってきてくれたのー!ありがとう!!!」

と喜んでいましたが、私は彼女に

「これは、もちろんきちんとした手紙を書くためには必要な季節のあいさつとか、手紙の体裁とかが分かりやすく紹介されているので、参考にしてほしいと思うの。でもね、手紙で一番大切なのは、xxさんがどんな熱い思いを持っているか、そしてそれを読んで相手の方が同じように心打たれるかどうか、という内容の部分なのね。だから、ぜひその部分をしっかり考えてみてね!」

と伝えました。手紙とは本当に不思議なもので、すぐにゴミ箱に行ってしまうものもあれば(良く手元にとどくDMなどはこの典型ですね)たった1通の手紙から人生が思わぬ方向に広がっていったりもします。

私自身は手紙(特にメールなどではなく、直筆で書きます)を書くのも頂くのも大変好きで、これまでの人生で一通の手紙から思いもかけないようなチャンスを頂いたり、雲の上のような方とお会いする機会を頂いたりすることもありました。

本校の生徒の皆さんには、ぜひ相手の方の心を揺さぶるような手紙を書き続ける人生を歩んでいって欲しいと思いますし、皆さんより少し長く生きている私自身はどのような手紙を書いて来たかなどもお話していきたいと思います。