2011年8月1日月曜日

向島、見るだけでは渡れない - コシノ先生『人生、これからや!』

昨日の夜、コシノジュンコ先生が出版された『人生、これからや!-うちのお母ちゃん、小篠綾子のだんじり魂』の出版パーティーに参加させていただきました。




コシノヒロコさん、ジュンコさん、ミチコさん3姉妹を育てあげたお母様(コシノ先生は「お母ちゃん」と呼んでいらっしゃったそうですが)の小篠綾子さんの教育方針について、二女のコシノ先生の視点から描かれた本です。

その中で、私が心から感動したのが"向島、見るだけでは渡れない"という章です。コシノジュンコ先生ご自身が常に、"とにかく実行・行動してみることが大切。"とおっしゃっていることは、お母様からそのまま学ばれたことだったのだということがこの本を読んでよく分かりました。




とても素晴らしい内容ですので、一部ご紹介させていただきたいと思います。

「遠くに見える向島。はて、あの島には何があるのだろうか。もしかしたらそこには、すばらしい何かがあるかもしれない。ならばなんとかして渡ってみるしかない―。この言葉はお母ちゃんが大好きだったものです。(中略)

お母ちゃんは渡ってもいないのに、評論家みたいに知ったかぶりをする。はじめから渡ることをあきらめてしまう。そんな生き方は絶対に嫌だと思っていたようです。

何があるかわからない。もしかしたら、なにもないかもしれない。それでもかまわない。なにもないことがわかっただけでも儲けもの。向島にはなにもなくても、そこからまた先に島が見えてくるかもしれない。そんな可能性やチャンスを探しつづけることこそが、人生というものだと考えていたのです。(中略)

口ばかりで偉そうなことを言うのではなく、まずはアクションを起こしてみる。失敗したってかまわない。行動することからしか、新しいものは生まれない。ほんとうに積極的な考え方を、お母ちゃんは持ち続けていたのです。」

そして、お母様は80歳を越えてからも「さあ人生これからやで」とおっしゃっていたそうです。そんなお母様を持つコシノ先生だからこそ、70歳を超えても世界中でのファッションショーだけでなく花火のデザインやマンダリンオリエンタルホテルのお寿司屋さんのユニフォームデザイン、東日本大震災の被災地の方々への支援など、幅広く活躍していらっしゃるのだと思います。

生きることに前向きな力が湧いてくる、そんな素晴らしい本です。ランチスペースに置いておきますので、皆さんもぜひ読んでみて下さい!

また、小篠綾子さんの波乱の人生については、この秋、NHKの朝の連続テレビ小説『カーネーション』として放映される予定とのことです。こちらも楽しみですね!