2010年10月18日月曜日

ここからが腕の見せどころ!- ノート開発

2年生のプロジェクトメンバーを中心として開発中のノート新製品の原価(コスト)見積結果について、今日は企業の方からお話を聞くことになっていました。

「どうしましょうか?事前に生徒さんたち抜きで(私に)お話したほうが良いでしょうか?」

と企業の方よりご連絡いただいたのですが、私は

「いえ、つつみ隠さず、全てを生徒に話していただけますか?現実の社会で起こること・問題点をそのまま知ることこそ、彼女たちにとってとても大切な勉強だと思っています。」

とお伝えしました。そこで、生徒たちと一緒に(同時に)話を聞かせていただきました。



「みなさん達からの提案のノートを実際に作れるメーカーさんを探して話したのですが、1社目のメーカーさんからは"無理です"と断られてしまいました。」

・・・そうですか・・・(涙)しかし、企業の方のお話はここでは終わりません。


「そこで、次に2社目のメーカーさんにあたってみました。そのメーカーさんは全て"できる"という回答だったのですが、問題があります。1冊あたりの原価(コスト)が非常に高いんです。」

予想していたとはいえ、一体1冊いくらになってしまうのだろう?と身を乗り出してしまいました。

そして、提案としてお渡しした4種類のノートの1冊ずつの原価を教えていただきました。確かにどれもこれも目標販売価格を大幅に上回る原価・・・。これではとてもビジネスとしての採算ラインにのりません。

生徒たちはというと

「・・・(絶句、放心、呆然・・・)」

そこで、私から一言。

「皆さん、あれだけ欲張りな機能をたくさんつけてお願いしたものね。私は原価はこれくらい高くなっちゃうかなぁ・・・とある程度予想はしてました。商品を開発するときに

- 全て私たちのの希望通りの機能が入って
- 価格も私たちの目標価格になる

ということは、まずありません。このノート自体の面白さ、斬新さは残しながらも、どうやって原価を落としていくか、ここにみんなの力量がかかってます!」

その後、私から原価と販価、流通の流れなどを簡単に説明しました。

「考えてみてね。どうしてユニクロの洋服があんなに安いかというと、ヒートテックなんかは何百万枚という膨大な数を生産するから。デザイン代とか材料費なんかもそれだけ大量の枚数で割っていくから、原価が低くなるんですよね。その結果として、あれだけ安い価格で販売することができる。」

すると生徒の一人から

「そっか、じゃあ、このノートもすごく売れるように魅力的なものにすれば原価も低くなって販価も抑えられるっていうことですね。」

との発言。

「その通り!それこそ、今皆さんに求められていることですよ~!頑張ろう☆」

企業の方に色々工夫して動いていただいたおかげで、原価を抑えながらも、面白さを追求する可能性もありそうに感じています!さて、いったいどのようなノートになるでしょうか。どうぞご期待ください!