2009年7月15日は、高木学園女子高等学校の新制服にとって記憶に残る日となりました。
2010年4月の新入生より、新しい制服がスタートするということは以前にもお伝えしましたが、その新制服のミニチュアが届いたのです!
机の上にのっているミニチュア(これは冬服です)。子供でも着ることができないくらい小さいサイズなのですが、それでも細かい点まですべて実物と同じように作られていて、本当に可愛いことこの上ありません。
この新制服、本当に「こだわりぬいて」世界に一つしかない、オンリーワンの制服に仕上がりました。
まず、ブレザーはワインレッドとホワイトの2本リボンで縁取り(パイピング)されています。なぜワインレッドのリボンか?というところには、実は当校の伝統が活かされているのです。当校の創立者(この場でも何度もお伝えしているのですが、裁縫のプロでした)のデザインした初代制服にワインレッドのリボンが使われていたため、これを継承しています。
また、スカートのチェックのラインの色にも、創立者の刺繍した手まりに使われていた色が反映されています。
冬服のスカートはワインレッドや白を使ったチェックですが、夏服のスカートはグリーンやパープルのチェックになっています。(この手まりに、それらの色が使われているのがご覧いただけるかと思います。)
さて、このような、目立つ部分だけでなく、目につきにくい細かい箇所にもこだわりぬいていることを、本日は少しだけご紹介します。
たとえば、このブラウスの襟元をご覧ください。襟のデザインにも凝っており、さらに襟の内側にもチェックの布がついています。(襟元の汚れを目立ちにくくすると同時に、ふと内側が見えたときにもおしゃれです。)
そして、次にご覧いただきたいのがこれ。
夏服スカートについている紺のボタン。一見普通のボタンに見えます。
しかし、ボタンの側面を見ると、何やら"ワインレッド"で字が刻まれているのが見えるかと思います。なんと、このボタンの側面には
"TAKAGI SINCE 1908"
と、こだわりの"ワインレッド"カラーで高木学園の伝統が刻まれているのです。
このように、制服のあらゆる箇所について、当校の伝統・文化と斬新さを融合させています。そして、「たかがボタン1つ」と考えるのではなく、生徒たちが3年間着る制服に誇りを持ってもらえるように、「ボタン1つも」「襟も」すべて丁寧に心をこめて作っていきました。
さて、本日がそんな新制服にとって記憶に残る日、と冒頭でお話したのは、もうひとつの理由があります。このこだわりの新制服を作っていただいた会社の制服部長さんが、本日60歳のお誕生日=会社人生でのひとつの区切りを迎えられました。
実は、この部長さん。なんと、当学園附属幼稚園の第1回卒園生でもあるのです!制服のプロジェクトがスタートした時から、
「私は、高木学園さんの新制服を作らせていただくのは、園長先生に対するご恩返しだと思っています!」
とおっしゃって、本当に最善を尽くしてくださいました。(園長先生というのは、創立者・高木君先生のことで、この部長さんは高木君先生に直接幼稚園で教えを受けていたのです。校内でも、創立者のことを"君先生"とか"創立者"とか呼ぶのが普通なのですが、この部長さんだけはいつも"園長先生"とおっしゃいます。どれだけ時が経過しても、やはりその部長さんにとって、創立者は"園長先生"なんだな、といつも実感します。)
そのような当学園の卒園生の部長さんが、会社人生の節目の日に、当校の新制服の完成形・ミニチュア版を届けてくださったことはなんだか大変感慨深く、学園にとっては、忘れられない日となりそうです。
そんな部長。本日帰られる際に、"園長先生"の銅像の前で記念写真です。
本当に素晴らしい制服のために、これまでご尽力いただき、ありがとうございました。今後もどうぞよろしくお願いいたします。