2012年12月14日金曜日

生徒たちと創る、良い景色

すっかり寒くなり、また昨日は夜空を星が流れる様子が見られたりして、冬本番となりました。また、今年も残すところあと半月という慌ただしい毎日ですが、ここ数日、深夜や早朝の静かな時間帯に読んでいる本があります。



『暮しの手帖』という雑誌の編集長・松浦弥太郎さんの書かれた編集後記やエッセイなどをまとめた本・『暮しの手帖日記』という本です。

空気の澄み切った、静寂な時間に、この松浦さんの文章を読むと、改めて毎日の暮しや人生を大切にしたいという想いが強くなってくるのです。

素敵だなと思う部分がたくさんあるのですが、その中の一つのエッセイをご紹介したいと思います。







「今していること(仕事など)すべての動機はなんですか?そういう質問をよく受けるが、そのときはいつも"いい景色をつくりたいから"と答えている。

(中略)

いい景色のなかには、必ずいろいろなものや、いろいろな人がいる。そのなかには自分もいる。そういう全てが、いい景色を作ろうと思わなければ、決して生まれない。そう考えると、まずは自分が、いい景色のひとつにならなければならない。

(中略)

いい景色とたくさん出会える毎日はすばらしいと思う。きっと誰しもその人なりに、いい景色をたくさん持っていると思う。そして、いい景色というのは、人に作ってもらうものではなく、自分で作るものであり、自分もそのひとつになることである。」 (158~163ページから引用)

高木学園女子高等学校で、新たな取り組みをしていることがあります。それらを何故行っているかと考えると、"生徒と一緒に楽しい・素敵な景色(とくに、生徒が学ぶ楽しさを発見したり、社会との接点をみつけて充実していると感じているような景色を)を創りたいから"だと思います。

そして、その景色の中には生徒だけでなく当然、先生たちや自分自身もいて、まずは自分自身が良い景色のひとつの要素になりたいな、と思えてきます。

そして、毎日の一つ一つの瞬間を大切にしたいなと感じられる、そんな文章です。

このエッセイ以外にも素敵なおだやかな気持ちになれる文章にたくさん出会える本です。興味を持たれた方は、冬休みの間にじっくり味わいながら読んでみてはいかがでしょうか。