2011年3月9日水曜日

好きなことを大切に

3月9日。(本校では既に卒業式は3日に行いましたが)今日が卒業式という学校は多くあったのではないかと思います。

私自身も、今日午前中は横浜市内のとある中学校の卒業式にお招きいただき、参加させていただきました。卒業式の中での生徒さんたちの姿勢も素晴らしく、また在校生の送辞、卒業生の答辞も大変しっかりした感動的なものでした。(ちなみに、今日うかがったのは共学の中学校でしたが、送辞・答辞ともに女子の生徒さんが代表となっていました。なんともすがすがしい女性のパワーを感じて、このことにも感動しました。)

その卒業式には、横浜市の教育委員会の方がいらしていました。私もテレビでそのお姿を拝見してから、ずっと"お会いしてみたい!"と思っていた方だったので、その方のお話を直接うかがうことができて大変幸運でした。

その方とは、2009年に開校した横浜サイエンスフロンティア高等学校の立ちあげに携わった方です。お話の中で、こんなことをおっしゃっていました。

"今日は、私自身の経験を踏まえて、みなさんに2つのことをお伝えしたいと思います。

まず1つ目は、好きなことを大切にしていただきたいということです。私は昔から動物とか植物などが本当に大好きで、将来は絶対に理科の先生になりたいと思っていたんです。実際、高校までは理科の成績はかなり良かったんです。でも、実は途中から数学があまり得意ではなくなってしまい、理学部進学を諦めざるを得なくなってしまった。

仕方なく、第2志望だった文系の学部に進んだあと、私は公務員になりました。そして30年ほど官庁で仕事をしてきて、何とも偶然ですが、理科系の学校を横浜に新しく作るという仕事に関わることになりました。理学部に進むことを諦めた私が、大好きな理科系の科目を重点的に学ぶための場を作る、またとないチャンスだと感じて、この仕事に一生懸命取り組むことになりました。みなさんにも、ぜひ自分の好きなことを大切にしてほしいと思います。

2つ目に、勉強をしっかりしてほしいということです。私は理科は好きでしたが、他の教科でつまづいたために、理学部に進みたいという夢を諦めることになってしまいました。ですから、みなさんはそんな残念なことを経験しないためにも、ぜひ色々な科目をまんべんなく一生懸命勉強してほしいと思うんです。"

とおっしゃっていました。テレビでサイエンスフロンティア高等学校の設立について放送された時、この方が本当に情熱を持って教育を創りあげていらした姿を感動しつつ拝見していたので、このお話は胸に響きました。(しかもミーハーな私はまた、卒業式の後にこのご本人に"テレビで拝見して以来、いつか絶対にお目にかかりたい!と思っていたんです。今日はお話をうかがえて光栄です!"とご挨拶させていただきました。)

みなさん、自分が(何かを)好き・楽しいと思うその気持ちを大切に、そしてそれを前に進むエネルギーに変えて、自分の未来を切り開いていってくださいね!