2013年7月5日金曜日

「人の心を揺らして周りの人を喜ばせたい」- 商業科1年生マーケティング授業

昨日のマーケティングの課題の続きです。

商業科1年生の生徒たちは"身の周りにあるものについて、なぜそうなっているのか?その理由を考え・見たり・聞いたりしてまとめてくる"という課題に挑戦しました。

このレポートでは、最後に感想を書く場所があったのですが、その感想がまた鋭いことを書いている生徒が多いのです。

「誰のためにどんな風にしたら喜んでもらえるかな、売れるかな、を考えるのはすごく楽しかったです。こんなに楽しい仕事なら私もやってみたいなと思いました。」

「私も人の心を揺らして周りの人を喜ばせたいと思いました。あと自分で作ったものがたくさんの人にわたることを考えたらすごく面白そうでやってみたいと思いました。」

「ちょっと意識して生活するだけで、こんなにも"なんで?"と思うことが多くて、一つ"なんで?"を見つけるとそれに関連して何個も何個も"なんで?"を発見してしまう自分がおもしろくて楽しかった。

そして、今回もう一つ気がついたことがある。それはそこで働く人、利用する人ほど"なんで?"を感じず、"それが決まりだから"や"誰かがそう決めたことだから"とすべての"なんで?"をたった一言で片づけてしまっているということだった。(中略)なんだか自分の思いや感情を自分で殺してしまっているようで少し悲しかった。」

いかがですか?!ものすごく本質を突いたコメントだと思うのです。(これが高校1年生の感想だということに驚かされます。)

私は、生徒たちに世の中のいろいろなことに興味を持って欲しい。そして興味を持つだけでなく、"こうしたらもっと楽しく、面白くなる!" "全てのことはそれが当たり前、ではない。自分のアイデア・工夫次第で、今の状態から発展させられる・改善できる"というスタンスで生きて欲しい、と強く思うのです。

そして、マーケティング的な発想というのは単に物を売るときだけに使うのではなく、人生をより面白く・豊かにするためにいつも大切にして欲しいなと思うのです。

私が大学院(ビジネススクール)で、マーケティングの授業を受けたときに、一番最初の授業で先生が話されていた言葉は一生忘れられません。

「みなさんの身近にいる人に誕生日プレゼントなどを渡すときに、その人を喜ばせること・驚かせることができる - それこそがマーケターにまず必要なことです。なぜなら、マーケティングの原点は人に驚きや感動・喜びをもたらすことだからです。家族や恋人の本当のニーズを読みとったうえで、プレゼントをあげることができる人は、立派なマーケターと言えると思います。」

さあ、この1年生たちが2学期以降、どのように成長してゆくのか、大変楽しみです。