今年度、国税庁が開催している「税に関する高校生の作文」で、家庭科1年生(3名)が神奈川税務署長賞を受賞することができました!
今週月曜日にその授賞式が行われ、当校家庭科の生徒3名が参加してきましたので、その模様などをお伝えします。
表彰式では、1名の当校生徒が大勢の皆さまの前で作文を朗読しました。
その作文は「税金の無駄遣いをなくすために」というタイトルで書かれた作文なのですが、これが何とも素晴らしい内容!今、国会で大議論している政治家の方々や官僚の方々にもぜひ読んでほしいと思う内容です。これを高校1年生が書いたかのかと、大変感動しまた感心しましたので、ここに紹介させていただきます。
『国の為に私たちが払っている税金。私たちは、消費税や所得税、住民税など、他にもいろいろなことに税金を払っています。しかしその税金は、すべて私たちが望んでいるようには使われているわけではないのです。
税金は、私たちに必要な施設を作ったり、援助をしたり、小学生や中学生に学校で使用する教科書を支給する為などに使われていますが、調べてみると、それ以外に、必要のないことにも使われていることがわかりました。つまり、税金が無駄遣いされているというのです。
私は、税金がどんなところで無駄遣いされているのかを調べてみることにしました。
その結果、職員専用の温水プールがついている豪華な新庁舎を建てたり、誰もが利用しない巨大公園、たった5日間のためだけに作られた馬術競技場そして、なんの目的もないのに、七千万円もの税金でとても高価なオブジェなどを作っていることが分かりました。
その中でも、職員専用の温水プールが付いている豪華な新庁舎を建てたということについては、新庁舎を豪華にする必要はないと思うし、それを私たちの税金で建てているということがすごく税金の無駄遣いだと思いました。日本の政治を動かしていかなければならない中心の人々が、このように税金を無駄遣いしていて良いのでしょうか。私はとても疑問に思います。
今、日本はこういった税金の無駄遣いなどによって、多くの借金を抱えています。
税金を遣う必要があるところは、たくさんあります。例えば、今、老人ホームのヘルパーさんが減ってきています。
これから、お年寄りの方が増えるといわれているので、ヘルパーさんを増やした方が良いと思います。その為に税金を遣えばいいのではないでしょうか。また、盲導犬や聴導犬、介助犬などの補助犬も、とても必要とされている存在です。しかし、その育成にはとてもお金がかかる為、必要とされている数に全然満たない状況だそうです。そこで、私たちの税金を使い、育成の補助をしていけたら良いと思います。
私たちが払っている税金は、国の為にあるのであるから、政治の中心で動いている人が積極的に国民の声を聞き、今、国民が必要としていることをしっかり考え、その上で税金を遣っていけば、税金を無駄遣いすることはなくなると思います。
これからの時代、税金の無駄遣いをなくし、政治家が国民の立場に立って、税金の使い方を考え、私たち国民と、政治家とが一つとなって、今の日本を変えていこうとすれば、日本はもっと良い国になると思います。
私は、まだ、そんなにたくさんの税金を納めているわけではないけれど、これからもっと多くの種類の税金を納めていくから、税金の無駄遣いについてくわしく知り、それを多くの人々に伝え、こんなにも多くの税金が無駄遣いされているんだということを知ってもらいたいです。』
素晴らしい内容だと思います。高校生の"常識"で考えておかしいと思う用途に、税金が公然と使われてきた例がいくつもあると彼女は伝えています。こうして税金について、そして社会についてきちんと自分の考えをまとめることができる彼女は、その"考え"を行動に結びつけて今後生きていくことができると思います。
受賞した3名と、一緒に式に参加した先生たちとで記念に一枚。おめでうございました!