2012年11月14日水曜日

上品な商品とは? - 商品開発プロジェクト

今日は放課後、某メーカーさんとの商品開発会議が行われました。

生徒たちには、これまでに何度も考えている商品の「コンセプト」を、さらに練り上げてくるという宿題が出ていたのですが、このコンセプト/企画を考えるということがなかなかの難題のようです。(たしかに、マーケティングの仕事をしている大人でも、簡単にできることではありません。)

ですが、現在、日本のメーカーなどで求めらている力の一つが「新たな価値を生み出すようなアイデア企画力」だと思います。(先日、あるラジオ番組でアジア諸国の電機産業についてのお話があり、その中で"とにかく日本のメーカーが作る物が、かつてのように世界中で売れる時代ではなくなってきている。これからは教育機関でそのような力を育てられるような教育をする必要があると思う。"とお話されていた方がいらっしゃいました。)このプロジェクトなどを通じて、生徒たちはそのようなスキルを身につけて欲しいと思います。



「私たちの考える商品のコンセプトはxxxです、ターゲットにするお客さんは〇〇〇のような人で、この商品を買うと△△△な気分になります。このポイントが今までの商品と比べると新しいと言えます。」

と、彼女たちなりに悩みながらも発表にのぞんでいました。




その中で生徒たちが面白いディスカッションをしていました。

生徒1: 「何か上品さを感じられる商品にしたらいいと思うんです。」

企業の方:「どういうところで商品の上品さを感じますか?」

生徒1: 「そうですね、やっぱり外側のパッケージが豪華だったり、ちょっと値段が高いとかかなぁ。今よりもその商品を作るのにコストがかかってしまうとは思うのですが、パッケージなんかを豪華にしたらどうかと思います。」

生徒2: 「今、外側のパッケージを良くしたらいいという話が出ましたが、やっぱりその商品を実際に買ってみて、中を使ってみたときに"なんだ、こんなものなの?!"とおもわれちゃうと良くないので、やっぱり外側のパッケージよりも中身をしっかり作った方がいいのではないかと私は思います。」

というところで、二人の生徒が良いポイントをついているなと思いましたので、コメントしました。

「今、2人が言ってくれたポイントは両方ともとても良いポイントです。

みんなお店に行ったときに、パッケージが安っぽーい感じだったら、まず手にとって見てみようとも思わないよね。だから、外側のパッケージもある程度魅力的なものにする必要はあります。

でも、中を開けて実際にその商品を使ったときに、何これ?!という品質だったりしたら、もう同じ商品は買ってもらえないよね。

だから、外側のパッケージの質を上げることも、商品それ自体の中身をよくすることも、どっちも大事なの。さらにコスト(原価)をいくら以内に抑えないといけない、という制約もある。だから商品を開発するときには、その制約の中で、商品の外側も内側もできるだけレベルの良いものを準備する - それがとても難しく・でも大切なことなのです。」

年内にはある程度、商品の方向性を固めていきます。さあ、プロジェクトのメンバーが思い描いているような"上品な"商品になるでしょうか・・・。乞うご期待!