2012年8月10日金曜日

日本の魅力は? - ②

昨日は香港に行った際に感じた中国という国のパワー・勢いと、対照的な日本の姿について感じたことを書きました。

その上で、これからの日本はどのような分野を強化して世界に発信するべきなのか、またそのような中で、どのような教育を行うことが大切であるかについて、考えてみたいと思います。

最近の報道を見ると、

「日本の電機産業が、韓国や台湾に猛追撃を受けている」

「日本は
 - Japan Bassing(ジャパンバッシング-日本の産業がグローバルで強すぎてバッシングされてしまう)の時代
 - Japan Passing(ジャパンパッシング-日本を通りすぎて他のアジア諸国などへ行ってしまう)の時代
を経て
 - 今や世界中の人たちの間で話題にものぼらない
そのような国になってしまった」

などという悲観的な内容を、よく目にします。

日本は第二次世界大戦後、欧米に追い付くべく重厚長大産業(鉄や自動車、電機産業など)を国策として強化してきました。そして驚異的な戦後の回復を遂げて先進国の仲間に入りました。ですが、その後はアジアの国々やBRICS(Brazil/Russia/India/China)などに追い付かれ、今後どのように国を再興したり/どのように産業を発展させてゆけば良いか分からず、自信も失ってしまったように感じられます。

これから日本は、何か物を作る際のコスト・価格などでは後進国に勝ち目はあまりなく、むしろアイデアやイノベーションで戦うべきであるとよく言われますし、私もその通りだと思っています。

そして私は日本にはまだまだ素晴らしいアイデア・イノベーションが眠っていると感じることが多くあります。

例えば・・・

ビジネススクール時代の友人が日本に来日した際に、いつも感動しているのが・・・ウォッシュレットのトイレ!ほぼ100%の海外の友人がこの日本の偉大なる装置(?)に感動します。(欧米にも"ビデ"というものは存在するのですが、日本のウォッシュレットのような正確さ(?)は全くなく、感動はひとしおだそうです。)

また日本の電車などの時刻の正確さも海外の方には信じられないほどの驚きを与えるようです。(確かに留学していた頃のLondonの地下鉄はいつも"delay because of engineering work (技術的な工事により遅延)"と言われていました・・・、何を毎日そんなに工事することがあるのだろう?といつも不思議に思っていたものでした。)

そしてこちらは・・・


以前に京都に行った際に、油とり紙で有名な「よーじ屋」さんのカフェでいただいた栗ロールなのですが・・・

この"美しい表現"には日本人の私でさえも感動。ロールケーキ一つがお店で運ばれてくるだけで、テーブルの上に一つの芸術作品が生まれてしまいます。日本人ならではの感性だと思います。










細かな点にも美しさを求める心や、気配りという点では、こんな場所でも感動しました。


椿の有名なお寺の縁側にふと置いてある案内が、えも言われぬ美しさです。






そして、



少し前に、私は横浜BLITZであるショーを見ました。

それは、和太鼓のショー・TAOです。(詳しくはこちらをご覧ください。)

この衣装デザインをコシノジュンコ先生が担当されていることからご招待いただいたのですが、「和太鼓」という日本古来の楽器を用いて素晴らしいパフォーマンスが創られていて、この和太鼓ライブは世界中で公演されているそうです。

体の底から和太鼓の素晴らしさを感じさせる圧倒的な・パワフルな公演でした。日本にもともとあるものを少しアレンジすると、世界中で支持されるものへと飛躍する良い例だと感じました。



そしてこちらは・・・




一見普通の(町中の)芝生の上に人々が寝転んでいるように見えますが、

実はここは














京都にある「京都国際マンガミュージアム」。


もともと小学校だった建物を使って現在はマンガミュージアムになっているのですがとにかく世界中の人がこのミュージアムの中庭で楽しそうにマンガを読んでいる光景が当たり前のようにみられるのです。






などなど・・・日本の素晴らしさを紹介し始めたらきりがありませんが、日本には素晴らしい宝がたくさん眠っていると私は思っています。

それらを世界中に"日本の強み"として売り込むために、教育はどうあるべきか・・・そのようなことをいつも考えます。(続く・・・)