先日、ある新聞社の方とお食事をご一緒させていただくことがありました。その方が
私と、もう一人その場にいらした方に
「これ、よければお使い下さい。」
と、こちらをくださいました。長野県木曽地方の漆器です。
「私は出身が木曽地方なんです。御嶽山の噴火の後、少し状態が落ち着いているいまでも、木曽では観光客が激減してしまったんですね。でも、お店はみなさん開けている。何か自分にもできないかなと思ったとき、お盆や正月休みに帰省した際に、私にできる範囲でですけれど、木曽地方の産品を購入して、都会の方にお渡しすることにしているんです。」
と、その方はおっしゃっていました。とても感動しました。
ニュースでかつて、御嶽山の噴火の報道は連日目にしていました。ですが、報道されなくなった後は、私自身はほぼ御嶽山について関心が無くなってしまった。ですが、こうやって地道に真摯にご自分でできることを行動している方がいらっしゃるんだな、と改めてその方を尊敬しました。
その新聞社の方とは、数年前の生徒たちが開発したコラボ商品の取材がきっかけでご縁をいただくことになったのです。多くの方とお会いすることで、自分の世界や視野が開くということを、私自身もこうして日々感じています。
本校で学ぶ生徒の皆さんにも、人生の方向を決める高校時代にそのような「人との縁を通じて、あたらしい視点や世界を発見する」経験をたくさんしてもらいたいと思います。そのために今後も「社会とみなさんの接点」をたくさん創りたいと思ったひとときでした。