2015年8月13日木曜日

花の戦いは、自分との戦い

暑い日が続いていますが、みなさん、お変わりありませんか。

学校も世間も今週は、お盆期間まっ最中です。

そんな中、昨日は華道部の生徒たちの練習に付き添いました。



華道を教えていただいている先生の表参道の教室にお邪魔させていただき、今月末に迫った「花の甲子園」のためのお稽古をしていただきました。

昨日は3杯(一つの花器にお花をいけることを"1杯"と数えます)練習を行いました。







実際の「花の甲子園」では、本部から渡される花材(どのようなお花が入っているかは、当日その場であけてみないと分かりません)を用いて45分という制限時間の中でお花をいけます。

そしてその美しさ、チームワーク・ハーモニー、分かりやすさなどが総合的に審査されます。気付けば大会まで2週間を切ってしまっています。

繰り返し練習することで、どのような花材が来ても、パっといけることができるように特訓中です。

またお花のいけ方を指導していただいた後には、プレゼンテーションについても確認しました。

- 何を
- どの順番で
- どのように

伝えるか、それらを工夫するだけで、ぐっと説得力が増します。生徒たちに

「ここで練習していることは、花の甲子園だけでなく、これからみんなが将来、企業の就職試験を受けたり、何かを人前で発表したりするときに絶対に役立ちます。」

と伝えながら、追い込みを続けています。

昨日も、お稽古で使ったお花だけでなく、使わなかったお花も含め、生徒たちは自宅に持ち帰らせていただき、このお盆休み中も特訓を重ねる予定です。

花の戦いのための道は、自分との戦いでもあります。遊びたい、怠けたいという誘惑に打ち克ち、どこまで頑張りぬくことができるか。

ところで、私は先日、数学者の秋山仁先生にお目にかかりお話させていただく機会がありました。

秋山仁先生は長い間NHKの教育テレビ番組や予備校などでも教鞭をとられ、多くの大学でも教えていらした(現在も、東京理科大学で「数学体験館」の責任者をつとめられながら、多くの論文なども発表されている)先生です。

それほど数学の分野で功績をあげられる方であれば、当然小さなころから、数学がものすごくできる方だったのだろうと思っていたのですが、実はそうではなく、猛烈な努力の方でした。(『落ちこぼれは天才だ』という本を頂いて、一気に読ませていただいたのですが、本当に血のにじむような努力をされ、数学者としての道を切り開いた方なのでした。)

その中で秋山先生はこんなことを書かれていました。

「どんなに苦しくても投げ出さず、鉄の意思でやり抜け。大志を持って努力し、それをいつの日にか成就させる - これが人生の基本だ。

努力によって不可能が可能になったとき、そこには何ものにも代えがたい喜びがある。人間はそういう感動を求めて生きている。

初めはとうていできそうにないと思っていたことが、意志と努力によって達成される。それが感動につながるのだ。」(229,230ページより引用)

この本の、努力することの素晴らしさは、ぜひ実際に本を読んで感じていただくこととして、とにかく花の甲子園に向けてつき進んでいる華道部のメンバー、「やりきった!」と思えるところまで頑張りましょう。鉄の意思でやり抜いて、目標を達成しましょう!