今年から新しいカリキュラムがスタートし、商業科1年生はリクルート・ローソンで"伝説のマーケター"と言われた野林徳行先生にマーケティングの授業をしていただいています。
1学期ももう終わりに近いため、生徒たちには課題が課されました。
世の中で、自分が「なぜ?」と思ったことを取り上げて、その現場を実際に見に行ったり、人に聞いたりして、その理由を分析してくるという課題です。
生徒たちはまず課題設定にもかなり迷ったようで・・・
ある生徒と話していて
「先生、何を選べばよいかわからない。」
というので
「たとえば(と言って、その時私が手にもっていたペンを指して)このペン、フリクションって言うペンなんだけれど、ペンなのにこすると消えるペンなのよね。このペン、230円もする。なんでだろう?普通ペンって100円くらいで買えるよね?私だったら、そういう身近にあるものに対して考えてみるけどな・・・。
そうすると、例えば、このペンを買うのは高校生よりもむしろお金をいっぱい持っている大人が多いのではないか?とか、大人はペンを使うときに困っているのではないか?(修正テープとか使うのが面倒とか・・・)とか、いろいろ予想もできるよね。
で、実際にお店に行って買う人がどんな人なのだろう、って見に行ったり、お店の人に話を聞いてみても良いかもしれない。
そうやってレポートに取り組んでみて。」
と話すと、生徒たちは
「そっかー。」
と納得はしていました。私は続けて
「そうそう、この例は、もう私がかなりヒントを話しちゃったから、使っちゃダメね。」
と念押ししました。
そしてどのようなレポートが集まってくるかな、、、と思っていたのです。そうしたら、本当に多様な「なぜ?」が出てきました。
- どうしてスーパーは閉店の一時間前に値引きされるのか?
- なぜ図書館でインターネットの利用が可能なのか?
- ファミレスの入り口にどうして雑貨の棚があるのか?
- AKBのCDはなぜいっぱい売れるのか?なぜ握手券がついているのか?
- 洋服を売るショップにはなぜノベルティがあるのか?
- なぜドンキホーテでは端数の4円まではお店に設置してある1円玉のボックスから出して良いとしているのか?
- サーティーワンのアイスはなぜ1ヶ月に1回期間限定にするのか?
などなど・・・本当に生徒たちがたくさんの「なぜ?」を感じていることが分かります。(この「なぜ?」と思うためには、世の中を漠然と見ていてはダメなのです。観察していないと「なぜ?」が生まれてこないのです。ここがまず大切なポイントです。)
彼女たちのレポートの最後に「感想」を書くスペースもあり、これがまた面白いのですが、今日はちょっと時間切れですので明日に続く・・・。