2013年11月18日月曜日

ことばは何のために学ぶのか-学習院大学芳野先生講座

土曜日に、普通科1年生の生徒たちは学習院大学の芳野まい先生(フランス文化、表象文化論がご専門)の特別講座を受講しました。

実は10月の大学出張講座の際に芳野先生にご来光いただく予定にしていたのですが、その日にちょうど台風が来てしまったため開催を見送り、今回改めてご来校いただくお願いをしました。

芳野先生と私が共通のご友人をきっかけにお知り合いになり、大変素敵で聡明な女性の先生なので

「生徒たちにぜひお話していただきたいのですが・・・」

とお願いしたところ、快諾して下さいました。本当にありがとうございました。

さて、土曜日のお話は「ことばは何のために学ぶのか」「大学でことばを学ぶということは、どのようなことなのか」という内容でした。

冒頭に生徒たちは、なぜ言葉を学ぶ必要があるかについて自分なりの考えを書いてみました。


もちろん正解は無いのですが、芳野先生の場合は中学生のころに(日本語版で)読んだマルセルプルーストの「失われたときを求めて」に大変感動され、その小説をぜひ原語(もともと使用されているフランス語)で読みたい!と強く思われたそうです。




そして、東京大学でフランス語を学ばれて、さらにはソルボンヌ大学へ留学。通算でフランスには7年くらいいらっしゃったそうです。

その際、日本語、英語(英語もお好きでもあり得意でもあり、翻訳などもされていたそうです)、フランス語が使えるということで、様々な人と出会う機会があり、なんとアップル社の故スティーブ・ジョブス氏の若い頃に通訳をされたこともあったとおっしゃっていましたね。

芳野先生のおっしゃっていたことで印象に残っていたことは

”人と同じことをするのではなく、どのようにオリジナリティを出すかを考える”
”言葉を使えるようになればなるほど、出会えない人と出会うことができる”
”フランス語も英語も、とにかく家にいるときなどには1日中でもラジオなどの放送を絶えず聞いて勉強しつづけている”
”外国語が上達するためには、とにかく日本語の力が大切で、そのためには百人一首や奥の細道など、日本の古典を覚えまくることもとても重要”

などでした。そして最後には、みんなでフランス語発音の練習もしてみました。



シャネルの創設者・ココシャネルの名言
"Le luxe, ce n'est pas le contraire de la pauverte, mais celui de la vulgarité."
(贅沢とは、貧しさの対局にあるものではなく、下品と対局にあるものだ)

というフレーズを練習してみました。




語尾をあげることがフランス語が上手に聞こえるポイントとのこと。

ある生徒からは

「フランス語って意外と簡単かも」

などというコメントも・・・(いや、第二外国語がフランス語の私にとっては、フランス語はやはり少々難解でした・・・)

みなさん、ことばを学ぶことの面白さが感じられたのではないでしょうか。芳野先生も素敵な女性で思わず「あんな女性になりたいな」と思える方でしたね。芳野先生、ありがとうございました。