本日、本校のある生徒たちが、ある企業の方に郵便物を送りたいと思っているようでした。しかし、その送付先の住所がその住所で良いのか、確実には分からないという状態で私のところにやってきました。
「先生、住所どうすればいいですか?」
「どうすればいいですか?ということで私が答えてしまったら、全然自分で"考えてみよう" "やってみよう"という訓練にはならないよね。どうしたらいいと思う?」
「うーん・・・[無言]」
ヒントを出してあげる必要はあるかと思い、
「そうしたら、電話番号が分かっているのだったら、その電話番号にお電話してみて、電話をとって下さった方に、"そちらに郵便物をお送りしたいので、住所を確認させてください"って聞いてみてもいいかも。」
と伝えると
「え?!そんなー私が電話するんですか?」
と生徒がためらっています。
「あのね、そこで私が電話しても仕方ないよね。自分でどうにか対応していく力をつける、この力はこれから生きて行く上で、とても大切な力よ。はい、即電話!」
と言うと・・・
電話口で話すべき内容を全て原稿に準備して、深呼吸ののち、いざ電話をはじめました。
「あの、すみません、ちょっとお尋ねしたいのですが・・・」
そして何とか電話完了。
「先生ー、猛烈に緊張した!」
と言っていましたが、
「Good Job!!!よくやった!」
と熱く伝えました。
生徒たちは今は保護者の方や教員がほとんどのことを助けてくれるという環境の中で生活していると思いますが、ひとたび社会に出たら、状況は全く変わります。自分でいかに行動するかを考えて実際にそれを行動にうつすことがきわめて大切になってきます。
ですから、私は生徒にとってはハードルが少し高いと思えるようなことも、まず"やってごらん!"と言うようにしています。
本日のこの彼女も、これから何か知りたいことがあるときに、電話する勇気を持つことができたと思います。お電話で教えていただいた住所に、お手紙が無事到着するといいですね。