2012年5月30日水曜日

言葉としての英語の学び方

本日お昼休みに、生徒が私のもとを訪ねてきました。その生徒と一緒に、英語の勉強の仕方について考えて話をしました。

私:「xxさんは、どんな風に英語を勉強しているの?」

生徒:「ええと、朝の5:30に起きて単語を覚えます。それから、家に帰ってからも熟語などを覚えたりします。そして問題なども解いたり・・・」

私:「それってもしかして、単語のテキストとか熟語のテキストとかに、たとえば

satisfy  満足させる

と書いてあったら、その通り "satisfy... 満足させる、だ…" って覚えようとしていない?」

生徒:「あ、そうです。そんな感じです。」

私:「そうやって覚えたことって、2日後に覚えている?」

生徒:「覚えてないです、なかなか覚えられないです。」

私:「だよね~!だいたい、そういう覚え方だと印象にも残らないし、面白くもないし、記憶に定着しないよね。」

そこで、その彼女に話しました。

「日本語が話せるようになったのはどういうプロセスだったかを考えてみてね。たとえば、0~3歳くらいまでの間には、お父さん、お母さんが何か話しかけてくれたことや、テレビなどを見たりしながら、その言葉を繰り返し繰り返し言ってみていたでしょう?そのときに 満足する、満足する、とか単語で覚えたり、ってことはしていないよね。むしろ"今日は何して遊ぶ?"って聞いたり自分でも真似しながら"今日"とか"何"とか"遊ぶ"とかいう言葉を覚えていったはず。

英語もそれと同じなのよ!言葉だから。だから、単語・熟語を英語&日本語で覚えようとしないで、文脈の中で繰り返し言ってみる・書いてみるなどで覚えるようにしてみて。そうすると、印象・記憶に残りかたが全然変わってくると思います。

例えば・・・ satisfy 満足させる だと印象にも残らないし、覚えられないかもしれないけど

My friend, XX-chan, was really satisfied with the result of the exam. (友達のxxちゃんはテストのできにとっても満足していた。)

だったら、記憶に残りやすいでしょ?be satisfied with という使い方も覚えられるし。」

というと、生徒は「確かに・・・」と言っています。

さらに私は彼女に伝えました。

「机に向かって問題を解く、ということだけが英語の勉強ではないと思ってね。とにかく"言葉"なのだから、何かを表現するあらゆる場面で英語は勉強できるの。たとえば、駅の表示を見るとき、"改札口" "きっぷ売り場"って英語でどう表記されているかな、って思ってそれを確認して覚えることも英語の勉強。ラジオを聞いているときに憧れのパーソナリティーの人が英語で何かを話していることを必死に聞きとろうとするのも英語の勉強。好きな英語圏の歌手の歌の歌詞を聞きとることも英語の勉強。インターネットで英語圏のアーティストのホームページなんかを読むことも英語の勉強になるよね。とにかく、あらゆる機会から英語を学ぶことができると思うの。

私が高校の時には、NHKのラジオ講座なんかは毎日欠かさず聞いていたな~。すごくそれでリスニングの力は伸びたと思う。ちなみに私は、今もリトルチャロとか見てるし、NHKの教育テレビ(Eテレ)で放送しているアメリカのドラマ番組なんかも英語音声だけで見たりしているの。」

彼女は

「へぇー、そうなんですかー、今日話を聞けて良かったです!」

と帰っていきました。英語は言葉です。決して机にかじりついて勉強するだけが勉強ではありません。とにかく楽しみながら、日常のあらゆる機会をとらえて英語に触れてみて下さい。